かたるひともいないので

主に趣味、雑記

「夜は短し歩けよ乙女」の映画感想

夜は短し歩けよ乙女」感想
4月に映画館に見に行ってきてスマホのメモに感想をちょこちょこ書いてたので、それを元に記事書きます。
f:id:hamayarawax:20170530132116j:plain

あらすじ。

所属クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋心を抱く大学生の「先輩」は、「なるべく彼女の目に留まる」ことを目的とした「ナカメ作戦」を実行する日々を送っていた。個性豊かな仲間が巻き起こす珍事件に巻き込まれながら季節はめぐっていくが、黒髪の乙女との関係は外堀を埋めるばかりでなかなか進展せず……。

引用元:夜は短し歩けよ乙女 : 作品情報 - 映画.com

以下ネタバレかも注意



率直に言うと映像化は成功でしょう。原作の雰囲気を壊さずそのまま押し上げた感じで。
とはいえ、かなり前に読んだもので内容をあまり覚えてなかったのですが、90分めまぐるしくイメージや展開が変わって夢のような勢いでした。cv.花澤香菜の黒髪の乙女もイメージぴったりで可愛かったなあ。主演の星野源もキャラにあってたし(途中、一生懸命すぎて何言ってるのか聞き取れないぐらいだったが、考えすぎて空回りヒートアップしてく暑苦しさはまさに先輩そのもの)

あと原作はかなり忘れてたから、ラストの乙女のセリフできゅんきゅんしてしまった。
可愛すぎる。

原作は春夏秋冬の4部構成で1年間のお話だけど、映画ではそこを1日の長い夜として表現していました。こういうアイディアは演劇しかり、映画しかり、「1〜3時間でまとめる」メディアだからこそ視覚的に生きる、良い演出だったと思う。(ならではの表現というか)見終わって思った。あの本は実はすごく想像力を試される内容だったのだなと。湯浅監督の描いた世界はとても鮮やかで見ていて楽しかったです。
絵本「ラ・タ・タタム」は原作だと文化祭かそこらで渡されるけど、映画ではラストに乙女がお見舞いに来てくれてやっと渡せるものになっていて、この改変で一本の映画としてきれいにまとまってます。
しかもこの本、本当にあるみたいですね、読んでみたくなってきた。

森見登美彦と湯浅監督との相性は本当に抜群でした。

湯浅さんは画面の見せ方、演出力がとても高いし、独特な色使いとパースが特徴なのでアート系の奇抜なことをさせるとその真価を発揮する人。森見さんも文章が独特で、文学的?というのか、そういうのを狙ってる感があるから、独特なアニメばかり作っちゃう湯浅監督とは似た者同士、馴染むんだろう。ちなみにキャラデザの中村祐介もイラスト界では似たような空気を感じます。(ヴィレバンに置いてありそうなサブカル感というのか、同じサブカルでも寺本愛や横山裕一とも方向性が違う…この2人はもっとアート寄り?)THE!サブカル大集合!ってことで似た者同士なら相性が良いのも納得。

中村祐介つながりか、曲はアジカン実は四畳半アニメまだ見てなくて、見ておくともっと楽しめるらしい。その時も曲はアジカンだったのかな?

脚本はヨーロッパ企画上田誠だし(サマータイムマシンブルースは面白かった)そこに逃げ恥で今をときめいた星野源を起用するっていう…考えてみるとなんて豪華なコラボでサブカルホイホイなんだろう。(※ 観に行った感じではサブカルっていうか四畳半アニメに心を奪われたアニメ好き男性が一番ホイホイされてる気がしました。でもっておそらくこれに当てはまる人であえて観ないようにした人のネックは星野源?)

そういえばその日、声優の神谷さんが出てくるアニメ立て続けに見て、これも高い頻度で出てくるのでけっこうな神谷祭りだったな。

下は夜は短し歩けよ乙女の主題歌、
私の知ってるアジカンらしい曲でかっこいいし落ち着く。スルメ曲になりそう。

「あの子がすけっとぼっとけっておもってどぅりとばす…」って聴こえるんだけど本当はなんて言ってるんだろうw